企業戦略の役割は決して市場に迎合することではない。
「真のプロダクトアウト」だけが競争力を生み顧客のニーズを満たすだけでは不十分企業戦略の最大の役割は、「顧客のニーズ」と「自社の強み」との間にある矛盾をいかに解決するかにあります。
これは、すなわち「マーケットインとプロダクトアウトの矛盾」をどのように解決するかということではないでしょうか。
顧客のニーズを知り、それを重視することは、当然間違いではないのです。しかし、だからといって、時代は「プロダクトアウトからマーケットイン」へと流れていると過度に単純化することは危険だと思うのです。
プロダクトアウトは「悪」で、マーケットインだけが「善」であるという考えを真に受けてしまうと、競争力軽視につながると思うのです。
「顧客ニーズ」と「自社の強み」をいかに合致させるか。
競争力を失った企業は悲惨です。
見せかけだけの差別化と創意工夫やさまざまな努力という乏しい武器だけを手にして、デフレ経済と真っ向から戦わなければいけなくなります。
次第に価格競争という泥沼にはまり、利益を極限まで減らしていくしかなくなる・・・・・。「マーケットインの概念」はもちろん重要ですが、顧客のニーズを満たすだけでは勝てない。
利益を生み出していくためには、「競合他社に勝たなければ」なりません。実は、勝つという言葉をあまり使いたくはないのです「競合他社より圧倒的な優位性を保持」しなければなりません、と言い換えることも出来ます。だからこそ、「自社の強み=独自性から発想するプロダクトアウト」こそが、今必要な競争力を生むのではと思うのです。
企業戦略の役割は決して市場に迎合することではないと考えます。
どんなに優れたアイデアであると思っても、全く省みられないということもありました。
また、同じ技術であっても、考えていたのとはまったく違う応用方法を見出すということも多いのです。
「顧客ニーズ」と「自社の強み」をいかに合致させるか、そこに知恵を絞っていくことこそ、「弊社の事業の考え方」言い換えれば企業戦略だと確信しています。