民生用品から公官庁用途への転換。

マークペットは民生用防犯機器として開発されました。

このホームページにも投稿した「独自性から発想するプロダクトアウト」にも書かせていただきましたが、どんなに優れたアイデアであると思っても、全く省みられないということもあるのです。

同じ技術であっても、考えていたのとはまったく違う応用方法を見出すということも多いのです。

「顧客ニーズ」と「自社の強み」をいかに合致させるか、そこに知恵を絞っていくことこそ、新たな商品開発のヒントが隠されているとおもうのです。

さて、話が本論からややそれましたが、マークペットは民生用防犯機器が新たな用途に転用できることは開発者として当然考えているのです。

12年前のある日、一本のお電話から話が展開してまいります。

それは民生用機器から公官庁用途への転換の瞬間でした。

人身を一時的に無抵抗状態にするための薬剤と装置とその開発が当社に課せられた任務でありました。

安全に使用でき、後遺障害が残らず、数十分で効果が減少するパウダーとその装置の開発がスタートしました。

先方の希望とその仕様について何度も打ち合わせした結果、現用の民生機器であるマークペットの改良版を使用することとなりました。

利点として、開発が完了しているため僅かな仕様変更で済み、時間と開発コストが大いに軽減されました。しかも民生機器であるマークペットは先方の要求性能をクリアしています。

同時に開発されたのが「人身を一時的に無抵抗状態にするための薬剤」でした、某製薬会社と大学研究室と弊社のコラボが機能し開発が一定のレベルに達した時、薬剤を収納するカプセルの生産が暗礁にのりあげたのです。

問題は球形の樹脂カプセルの外皮の厚さでした、0.2mmの被膜が難関で、しかも半球形のカプセル同士の篏合部分の制作でした、何度も金型の修正を繰り返しやっと完成したのが3ケ月後でありました。

あれから12年、ウイスキーなら熟成の極みとなる年月ですね、

現在も納品された「官庁用マークペット」は現用で有効に活用されています。

ただし、修理や調整、部品交換も私が自ら行っています。

なぜなら、私が生み出した商品だからです。